情報格差の拡大 新入社員・若手はどう乗り切るか
先週、7都府県において緊急事態宣言が発令されたことがきっかけで、在宅勤務を始めた人も多いのではないだろうか。
私も在宅勤務を始めてまる1年である。
在宅勤務は、普段同僚や上司と面と向かってコミュニケーションする代わりにメールやチャットでやり取りすることになる。普段の勤務と違うのは、働く場所が変わったことと、意思疎通手段が限定されていることだ。
ところが、在宅勤務がはじまってから、働かないオジサンが可視化されているという。
この在宅勤務という特殊(少なくとも今までの日本社会にとってはそうだったと思う)な状況に、日本のサラリーマンが戸惑っている。
だが、この記事をみて、入社2年目の私は他人事とは思えない。
仕事がない。
職場全体が忙しいときは、仕事ができない人や新入社員にも仕事が漏れて廻ってくる。
しかし、在宅勤務だと、仕事が振られなければ、何も提出する成果がない。
入社してからある程度年月を得ている中堅社員以上で、現在そのような状況に陥っているならば、自業自得な面もあるだろう。
だが、新入社員にとって不都合なことがある。
在宅勤務になると、仕事のやり取りがメールや電話、チャットなどオンラインでのやり取りとなる。
自分の上司や先輩とのやり取りがそうなるだけでなく、他の社員間(第三者間)のやり取りもオンラインとなる。
これまで皆が出社していたオフラインの環境では、他の人のやり取りから、職場の人間関係を推察したり、仕事に関する知識を得たりできていた。誰がどの案件に携わっていて、どのような役割を果たしているかが見えていた。
ところが、自分の関わらない第三者間のやり取りが殆ど見えなくなってしまう。
仕事が回ってくる社員とそうでない社員との間で、情報格差が広がっていくのだ。せっかくいろいろ吸収できる入社間もないこの期間に在宅勤務となってしまった現在の状況は、新入社員にとってはより深刻で気の毒である。
新入社員、若手社員は、放置されかねない。この案件(業務)について「私はこう思います」レベルでもよく、仕事のやる気はあるというアピールをしていくことが望ましいだろう。